先日、子どもの発達と椅子をテーマにした興味深いワークショップに参加してきました。
講師は矢田部英正先生。
日本人の身体技法を長年研究され、姿勢教育の一環として椅子のデザイン制作を行い、独自の身体動作メソッドも開発、著書も多数のすごい先生です。
実は家庭の事情でワークショップはほとんど受けられず泣、親睦会にはしっかり参加しました。
でも、オフの方が意外と貴重な話が聞けるもので無理して参加してよかったです。
ぼくは
「いかに座り心地を追求していくか?」
ということに向かって造られる椅子たちに強い強い違和感をもっていました。
我々の体は、いってみれば動いてなんぼなワケで、
座り心地の良い椅子を与えれば長ーく座れることになります。
骨盤を型にはめて動けなくする矯正を謳うエセ椅子は健康という観点からは万が一にもオススメしてこなかったんです。
それは本末転倒。
そもそも長く座るなよ日本人!動け動け!
だからぼくは学校で使われるような硬くて直角の椅子が良い椅子だと思っていました。
なぜなら長座りできないから笑。
しかし、東洋人にとって「坐る」ということはどうも、
そういう健康とかどうのというちっさい話ではない世界があるのだと知り、
驚きを隠せません。
床坐という坐法の中に西洋文化では理解できない世界があり、
考えてみれば、釈迦やブッダなど座り続けることによって悟りの境地に辿り着いたわけで。
矢田部先生に出会い、デザインされた椅子に坐してみて、なんとも言えない心地よさを抱き、
そして、坐るということをもう一度勉強せなばと感じています。